カメをウサギには変えられないことの認識が技術支援のスタートなのではないか
※スライドの技術的内容とは関係ない文章です
スライドの13枚目
"人は自分の速度でしか成長できない"
"プロジェクトもプロジェクトの速度でしか成長できない"
"まわりはもうみんなやっていますよは劇薬"
とのこと。t_wada が言うのならソフトウェア開発に関してはそうなのかもしれない。
成長速度を上げるにはどうすればいいのだろうか。
ウサギとカメの話で言うと、まじめに走るカメの相手がまじめに走るウサギだったら、カメはウサギには勝てない。カメをウサギにすることはできるのだろうか。
「相手はウサギだよ」と伝えても、たぶんカメはウサギにはならない。トップダウンで「ウサギになれ!」と鞭を打てばウサギになる人・プロジェクトもいるのかもしれない。しかし、場合によってはウサギになるどころか鬱になって歩けなくなる懸念もある。死んでしまうかもしれない。劇薬だというのはそういう意味だと思う。
まじめに走るウサギが沢山いる世界を知っている者は、カメを見ると「そんなんだからダメなんだ」と思うこともあるのだろう。私もそう思うときがある。だが、人やプロジェクトがその速度でしか成長できないのであれば、それを受け止めた上で自身の成長や相手への支援を考えなければならないのではないかと考えるようになった。カメをウサギには変えられないことの認識が技術支援のスタートなのではないかと思う。
カメをウサギには変えられないが、成長速度が上がることはあると思う。上げるではなく、上がるである。私は楽しむことが不可欠なのだと感じている。だから、支援をする立場からは、その職能分野のことだけでなく、楽しみを伝えることが成長速度の向上につながるのではないかと考える。ほかに何ができるのかはわからない。案外楽しむだけで良いのかもしれない。